BM池袋ゲームデーカバレッジ 決勝
2012年2月27日 TCG全般決勝
長い予選ラウンドと、準々決勝、準決勝を潜り抜け、たどり着いた決勝の舞台。今回はゲームデー優勝者に特性プレイマットが贈られるので参加者は皆、並々ならぬ意気込みで参加してきている。
そんな中、それを手にする可能性を許されたのは、オカモト、そしてレンの二人のみ。
もちろん優勝者特典はほしい所だが、それよりも勝者の、優勝者の栄光、それを欲している。
レンは「青白Delver」、オカモトは長い事温め続けた「BGUコントロールPod」。
いざ、頂点を決める戦いが始まる。
Game 1
ダイスロールの結果、先手はオカモト。《進化する未開地》から《沼》のスタート。
返しで、レンは《思案》から《ムーアランドの憑依地》を見つけ出し、展開を考える。その間、《不屈の自然》でマナベースの構築を怠らないオカモト。
とりあえず、とマナを支払ってからの《ギタクシア派の調査》。公開されたハンドは
《悲劇的な過ち》
《出産の殻》
《裏切り者、グリッサ》
《酸のスライム》
《ファイレクシアの憤怒鬼》
というもの。ここは何もアクションを起こさずターンを返す。それならばと《ファイレクシアの憤怒鬼》をキャストしクロックを刻む。
レンも黙って見過ごすことはできないと、《聖トラフトの霊》を出すも、《ファイレクシアの変形者》でコピーされあっさりと墓地送りに。
その後もクロックを刻みながら、追加の《不屈の自然》で来るべきアクションへの礎を築くオカモト。さらにスピリットトークンには《悲劇的な過ち》、さらに《戦争と平和の剣》にはきっちりと《酸のスライム》で主導権を渡さない。これには、
レン「ちょっと無理かな…」
と厳しい表情。無理もない、有効牌をまったくと言うほど引けていないのだ。
その後、《出産の殻》を《マナ漏出》してみるものの、2枚目の《出産の殻》には対応できず、苦し紛れにスライムをバウンスしてみるものの、《裏切り者、グリッサ》が場に出るのを見て投了。
サイドボード
レンは《はらわた撃ち》《聖トラフトの霊》などあまり効果がないものを抜き、《鋼の妨害》などテンポを稼げるカードで挽回を図る。
Game 2
今度は先手のレン。初手を確認の前にポンポンとハンドを叩く。そんな願いとは裏腹にランド1と少し厳しいハンド。しかし、《思案》そして《ギタクシア派の調査》が2枚となんとかライブラリーを掘れるハンド。これを信じてキープ。オカモトも納得の表情でキープ。
《思案》からのスタートで見た3枚には土地が1枚(《島》)と《瞬唱の魔導士》とスペルという内容。念願の土地ではあるが、展開できにくいと判断したのか、これをシャッフル。続いてライフを支払い《ギタクシア派の調査》で打開策を調査しにかかる。
ここでのオカモトのハンドは、
《出産の殻》
《出産の殻》
《黒の太陽の頂点》
《黒の太陽の頂点》
《悲劇的な過ち》
《ファイレクシアの憤怒鬼》
さらに土地が1枚という内容。なんとか一安心するも、ドローは《雲散霧消》。ついてない。
無理やり、再度《ギタクシア派の調査》で《ムーアランドの憑依地》をドロー、事なきを得る。(ちなみに増えていたのは《帰化》)
だが、辛い状況はオカモトも同じであった。一向に土地を引けない彼は、いよいよディスカードという事態に陥ってしまった。
こうなると負の連鎖は続くもので、引けども引けども土地は来ない。一方レンは《瞬唱の魔導士》を出してクロックを刻み追い込んでいく。
相手ばかり土地が伸び始め、自分は大事な手札を捨てるばかり…。
数ターン後、ライフも減っていたオカモトは、投げやりとも取れる《不屈の自然》を唱えた後、笑顔で土地を片付けた。
サイドボード
大きく枚数は変えず、先手後手での微調整に留める両者。ここで少し小休止。張り詰めた緊張感が一瞬緩む。しかし、両者が席に戻った瞬間、また刺すような緊張感が場を包む。そう、これは決勝戦。泣いても笑っても次で全てが決まる。
Game 3
始まって早々、オカモトのマリガン宣言。対するレンも土地が1枚に重たいハンドでこれをマリガン。マリガン後のハンドもお互い納得いく物ではなく、さらにマリガン。ここでキープを宣言。
先手のオカモトは、マリガン後とは思えないほど、《不屈の自然》でマナを調達。ほぼ止まることなく6マナまで到達。一方のレンはやはり厳しいようで2ランドストップ。さらにディスカードと運に恵まれない。
勢いに乗るオカモトはセットしてあった《墨蛾の生息地》で攻撃開始。ここには《四肢切断》。
何とか土地を引くも、この時点で3:8と圧倒的な差に。
この後数ターン、ドローゴーが続く展開に。その間もディスカードが押し寄せてくるレン。思わず「無理くさい」という発言も無理もない。
均衡が破れたのは、レンの《ギタクシア派の調査》。確認してみると、
《ファイレクシアの変形者》
《ファイレクシアの変形者》
《悲劇的な過ち》
《悲劇的な過ち》
《悲劇的な過ち》
《黒の太陽の頂点》
と、対象を待っているハンドがそこにはあった。一応《秘密を掘り下げる者》で1枚《悲劇的な過ち》を使わせ、次の攻防を見据える。
返しで、いよいよオカモトが《ワームとぐろエンジン》で攻勢に打って出るが、行く手を阻む《鋼の妨害》。天秤はいまだ傾かない。いや、傾かせない。
ここから呪文の応酬が続く。
オカモトの《出産の殻》は通すも、続く《ファイレクシアの変形者》は《マナ漏出》を2枚がかりで打ち消し、帰ってきたターンに《瞬唱の魔導士》から墓地にある《存在の破棄》で置物の存在を許さない。
さらにオカモトはハンドにあったもう1枚の《ファイレクシアの変形者》で《瞬唱の魔導士》をコピー。コピー元を除去。
それならばと、レンは《機を見た援軍》でアドバンテージを稼ぎに行くが、オカモトは落ち着いて、スタックでコピー瞬唱を《悲劇的な過ち》で墓地に送り、ライフゲインのみに落ち着かせる。《秘密を掘り下げる者》を追加し判断を仰ぐ。
オカモトは再度《ワームとぐろエンジン》を唱え、これが通る。さらに《黒の太陽の頂点》をX=1で盤面掌握にかかる。しかしここには《マナ漏出》。仕方なく虫人間に《悲劇的な過ち》。この場面、本来ならば、ワームにカウンターを打ってしまいそうなところだが、レンには狙いがあった。
それはすなわち、《幻影の像》を2体連続でキャスト!!(対象はもちろん《ワームとぐろエンジン》)さらにコピー元には《存在の破棄》と一気に主導権を手繰り寄せる。
誰もが決まったと思える中、オカモトは冷静にハンドに抱えていた《黒の太陽の頂点》をX=6で解放!さらに1度殴られた返しにさらに追加の《頂点》をX=3で盤面をまっさらに。そして《酸のスライム》で《ムーアランドの憑依地》まで壊して捌ききってみせる。
若干戦意を削がれた様に見えるレンは、《思案》で確認した3枚が土地だったのをわざわざ公開して、ドローしターンを返した。
ここが勝機と見たオカモトは、《墓所のタイタン》を盤面に叩きつけ、彼の愛するトークンと共に相手を見据えた。
何とかしようとレンは、《瞬唱の魔導士》から《思案》で回答を探す。
納得いくものが得られずシャッフル。引いた先には《思案》。
しかしここでも探しているものにはたどり着けずシャッフル。そこにはまたも《思案》。
だがここでもダメ。希望を求めてシャッフル。そこには《瞬唱の魔導士》。
いや、まだ《ギタクシア派の調査》でドローができる…。
しかし、そこにも回答は眠っておらず、冷静に盤面を見渡し、土地を片付け、投了を告げた。
環境が変わっても、デッキを信じ、頑なに自分と自分のデッキを信じ続けた。それが今回の結果につながったのではないか。少なくとも、オカモトの表情にはそれが伺い知れた。
おめでとう、君がゲームデーチャンピオンだ!!
長い予選ラウンドと、準々決勝、準決勝を潜り抜け、たどり着いた決勝の舞台。今回はゲームデー優勝者に特性プレイマットが贈られるので参加者は皆、並々ならぬ意気込みで参加してきている。
そんな中、それを手にする可能性を許されたのは、オカモト、そしてレンの二人のみ。
もちろん優勝者特典はほしい所だが、それよりも勝者の、優勝者の栄光、それを欲している。
レンは「青白Delver」、オカモトは長い事温め続けた「BGUコントロールPod」。
いざ、頂点を決める戦いが始まる。
Game 1
ダイスロールの結果、先手はオカモト。《進化する未開地》から《沼》のスタート。
返しで、レンは《思案》から《ムーアランドの憑依地》を見つけ出し、展開を考える。その間、《不屈の自然》でマナベースの構築を怠らないオカモト。
とりあえず、とマナを支払ってからの《ギタクシア派の調査》。公開されたハンドは
《悲劇的な過ち》
《出産の殻》
《裏切り者、グリッサ》
《酸のスライム》
《ファイレクシアの憤怒鬼》
というもの。ここは何もアクションを起こさずターンを返す。それならばと《ファイレクシアの憤怒鬼》をキャストしクロックを刻む。
レンも黙って見過ごすことはできないと、《聖トラフトの霊》を出すも、《ファイレクシアの変形者》でコピーされあっさりと墓地送りに。
その後もクロックを刻みながら、追加の《不屈の自然》で来るべきアクションへの礎を築くオカモト。さらにスピリットトークンには《悲劇的な過ち》、さらに《戦争と平和の剣》にはきっちりと《酸のスライム》で主導権を渡さない。これには、
レン「ちょっと無理かな…」
と厳しい表情。無理もない、有効牌をまったくと言うほど引けていないのだ。
その後、《出産の殻》を《マナ漏出》してみるものの、2枚目の《出産の殻》には対応できず、苦し紛れにスライムをバウンスしてみるものの、《裏切り者、グリッサ》が場に出るのを見て投了。
サイドボード
レンは《はらわた撃ち》《聖トラフトの霊》などあまり効果がないものを抜き、《鋼の妨害》などテンポを稼げるカードで挽回を図る。
Game 2
今度は先手のレン。初手を確認の前にポンポンとハンドを叩く。そんな願いとは裏腹にランド1と少し厳しいハンド。しかし、《思案》そして《ギタクシア派の調査》が2枚となんとかライブラリーを掘れるハンド。これを信じてキープ。オカモトも納得の表情でキープ。
《思案》からのスタートで見た3枚には土地が1枚(《島》)と《瞬唱の魔導士》とスペルという内容。念願の土地ではあるが、展開できにくいと判断したのか、これをシャッフル。続いてライフを支払い《ギタクシア派の調査》で打開策を調査しにかかる。
ここでのオカモトのハンドは、
《出産の殻》
《出産の殻》
《黒の太陽の頂点》
《黒の太陽の頂点》
《悲劇的な過ち》
《ファイレクシアの憤怒鬼》
さらに土地が1枚という内容。なんとか一安心するも、ドローは《雲散霧消》。ついてない。
無理やり、再度《ギタクシア派の調査》で《ムーアランドの憑依地》をドロー、事なきを得る。(ちなみに増えていたのは《帰化》)
だが、辛い状況はオカモトも同じであった。一向に土地を引けない彼は、いよいよディスカードという事態に陥ってしまった。
こうなると負の連鎖は続くもので、引けども引けども土地は来ない。一方レンは《瞬唱の魔導士》を出してクロックを刻み追い込んでいく。
相手ばかり土地が伸び始め、自分は大事な手札を捨てるばかり…。
数ターン後、ライフも減っていたオカモトは、投げやりとも取れる《不屈の自然》を唱えた後、笑顔で土地を片付けた。
サイドボード
大きく枚数は変えず、先手後手での微調整に留める両者。ここで少し小休止。張り詰めた緊張感が一瞬緩む。しかし、両者が席に戻った瞬間、また刺すような緊張感が場を包む。そう、これは決勝戦。泣いても笑っても次で全てが決まる。
Game 3
始まって早々、オカモトのマリガン宣言。対するレンも土地が1枚に重たいハンドでこれをマリガン。マリガン後のハンドもお互い納得いく物ではなく、さらにマリガン。ここでキープを宣言。
先手のオカモトは、マリガン後とは思えないほど、《不屈の自然》でマナを調達。ほぼ止まることなく6マナまで到達。一方のレンはやはり厳しいようで2ランドストップ。さらにディスカードと運に恵まれない。
勢いに乗るオカモトはセットしてあった《墨蛾の生息地》で攻撃開始。ここには《四肢切断》。
何とか土地を引くも、この時点で3:8と圧倒的な差に。
この後数ターン、ドローゴーが続く展開に。その間もディスカードが押し寄せてくるレン。思わず「無理くさい」という発言も無理もない。
均衡が破れたのは、レンの《ギタクシア派の調査》。確認してみると、
《ファイレクシアの変形者》
《ファイレクシアの変形者》
《悲劇的な過ち》
《悲劇的な過ち》
《悲劇的な過ち》
《黒の太陽の頂点》
と、対象を待っているハンドがそこにはあった。一応《秘密を掘り下げる者》で1枚《悲劇的な過ち》を使わせ、次の攻防を見据える。
返しで、いよいよオカモトが《ワームとぐろエンジン》で攻勢に打って出るが、行く手を阻む《鋼の妨害》。天秤はいまだ傾かない。いや、傾かせない。
ここから呪文の応酬が続く。
オカモトの《出産の殻》は通すも、続く《ファイレクシアの変形者》は《マナ漏出》を2枚がかりで打ち消し、帰ってきたターンに《瞬唱の魔導士》から墓地にある《存在の破棄》で置物の存在を許さない。
さらにオカモトはハンドにあったもう1枚の《ファイレクシアの変形者》で《瞬唱の魔導士》をコピー。コピー元を除去。
それならばと、レンは《機を見た援軍》でアドバンテージを稼ぎに行くが、オカモトは落ち着いて、スタックでコピー瞬唱を《悲劇的な過ち》で墓地に送り、ライフゲインのみに落ち着かせる。《秘密を掘り下げる者》を追加し判断を仰ぐ。
オカモトは再度《ワームとぐろエンジン》を唱え、これが通る。さらに《黒の太陽の頂点》をX=1で盤面掌握にかかる。しかしここには《マナ漏出》。仕方なく虫人間に《悲劇的な過ち》。この場面、本来ならば、ワームにカウンターを打ってしまいそうなところだが、レンには狙いがあった。
それはすなわち、《幻影の像》を2体連続でキャスト!!(対象はもちろん《ワームとぐろエンジン》)さらにコピー元には《存在の破棄》と一気に主導権を手繰り寄せる。
誰もが決まったと思える中、オカモトは冷静にハンドに抱えていた《黒の太陽の頂点》をX=6で解放!さらに1度殴られた返しにさらに追加の《頂点》をX=3で盤面をまっさらに。そして《酸のスライム》で《ムーアランドの憑依地》まで壊して捌ききってみせる。
若干戦意を削がれた様に見えるレンは、《思案》で確認した3枚が土地だったのをわざわざ公開して、ドローしターンを返した。
ここが勝機と見たオカモトは、《墓所のタイタン》を盤面に叩きつけ、彼の愛するトークンと共に相手を見据えた。
何とかしようとレンは、《瞬唱の魔導士》から《思案》で回答を探す。
納得いくものが得られずシャッフル。引いた先には《思案》。
しかしここでも探しているものにはたどり着けずシャッフル。そこにはまたも《思案》。
だがここでもダメ。希望を求めてシャッフル。そこには《瞬唱の魔導士》。
いや、まだ《ギタクシア派の調査》でドローができる…。
しかし、そこにも回答は眠っておらず、冷静に盤面を見渡し、土地を片付け、投了を告げた。
環境が変わっても、デッキを信じ、頑なに自分と自分のデッキを信じ続けた。それが今回の結果につながったのではないか。少なくとも、オカモトの表情にはそれが伺い知れた。
おめでとう、君がゲームデーチャンピオンだ!!
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